眠れない夜には短編集を 2015年01月22日 Book コメント:2

 
amarec(20150122-021159)AA.jpg



佇むひと ―リリカル短篇集 (角川文庫)
筒井 康隆著



リリカル短編集と銘打ってあるだけあって、どの作品も胸の深くになんともいえない味が残る不思議な作品集です。
その中から、本のタイトルにもなっている「佇むひと」のイメージをフォトに撮ってみました。



言論が厳しく弾圧されている社会で、小説家の主人公は内心忸怩たる思いを抱きつつ、毒にも薬にもならない作品を書いている。
その制圧された社会では、害があるとみなされた動物などは、生きながら地面に植えられ植物化されるのがきまりであった。
ある日、小説家の美しい妻が婦人集会で政治批判をしてしまい、密告される。
そして危険人物とされた彼女は、他の動物たちと同様、人柱として道に植えられ、徐々に「にん(木へんに人)」に変貌させられることになる。

植えられた者に親族は話しかけてはならないが、耐えられず人目を盗んで会いに行く主人公に妻が気づく。

- 「また来てくれたの」
妻が顔を上げた。だが彼の身を案じた彼女は、すぐにこの場を離れてくださいと言う。
来ずにいられなかった。彼はそう返し、妻を気遣う。
だいぶ慣れたかい。はい。昨夜雨が降っただろう。心配しなくて大丈夫よ。



小説家は妻の腰についた血を見つけ、「昨夜よっぱらいがふたり、わたしに暴行していったの」という妻の言葉を聞いて激しく憤る。
が、人柱にされたものは法律的にはもはや人間ではなく、そのよっぱらいたちが罪に問われることもないのであった。


もう来ない方がいいわ。
わかっている。それでも自分は来てしまうだろう。最後にそう言って彼は足早にその場を離れる。
振り返ると、妻が仏像のような笑みを顔に貼り付けて自分を見ていた。
耐え切れず、更に歩みを速める彼。近くでは誰かが、先日柱にされた評論家について語っている。
彼は、自分がすでに人柱にされてしまったかのような錯覚に陥るのだった。




------★-------★------★------★-------★------★------


あらすじ紹介は、こちらのページにとても上手にまとめてあったので、引用・参考にさせていただきました。
http://occult-atoaji.sakura.ne.jp/?p=10395


この作品のほかにも、たくさん佳作(傑作といっていいものも)が入っている短編集。
ホームをやり始めてからぐっと読書が減ってしまいましたが、それ以前に読んだものなど、
好きな作品でまたフォトなど撮ってみたいと思います^^



index.jpg
佇むひと ―リリカル短篇集 (角川文庫)
筒井 康隆著




関連記事
スポンサーサイト
ヽ(*´∀`*)ノ ウェブクラップーー♪

コメント

おおおお。なんとイメージにぴったりの写真でしょう。
このまま挿絵に使えそうな作品になっています。

次はぜひ「お紺昇天」をお願いします・。(^^ゞ


  1. 2015/01/24(土) 04:32:50 |
  2. URL |
  3. Arianne #GCA3nAmE
  4. [ 編集 ]
Re: タイトルなし
Arianneさん、コメントありがとうございます!

> おおおお。なんとイメージにぴったりの写真でしょう。
> このまま挿絵に使えそうな作品になっています。

うおー、arianneさんもご存知なのですね!ありがとうございます!
このパーソナルスペース、JPが持っているのでオブザーバーを使えないのが残念でしたが、
LOOTアクティブカメラとキャプチャ画像でなんとか撮ってみました^^


> 次はぜひ「お紺昇天」をお願いします・。(^^ゞ

くぅーーっ!また素晴らしい作品をw
実物大車のLMOを買ってないのですよ!!!!どうしましょう!!w
アイデアを思いついたら挑戦してみますね^^
(どこかにしまいこんである文庫本を探して再読しなくては・・・・(・∀・)ノ)

  1. 2015/01/24(土) 20:49:00 |
  2. URL |
  3. Cloudy Claudius #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する